空梅雨が駆け足で過ぎ去ったかと思いきや、月の半ばには梅雨の戻りのような大雨・雷雨が続きました。市内の学校は今日から夏休みですね。会館では今日からエントランスのイルミネーションが点灯します。

さて、夏休みということで、8月の知多市勤労文化会館では子ども向けのイベントをいくつか予定しています。まずは、毎年恒例の「きんぶんバックステージツアー」を、8月7日(日)に開催します。11時と13時の2回実施、所要時間は約1時間です。舞台裏の様子や、音や光を操る裏方の役割などをご覧いただきます。当日12時からは、アンサンブル・メヌエット(弦楽アンサンブル)によるロビーコンサートも開催します。

そして8月26日(金)には、「きんぶんキッズ・パラダイス2022」を開催します。最初の芸監だより(5月号)で書いた通り、今年度の催し物はわたしが着任する前から準備されていたものがほとんどで、これまでは新任の芸術監督としてわたしが企画をしたものはなかったのですが、この「キッズ・パラダイス」は、今年になって計画したもので、いわばわたしのデビューの事業となります。

まず、柱となる公演として、つつじホールと研修室2を使ってふたつの公演をご用意しました。つつじホールの舞台上でおこなう「うりんこベイビーシアター MARIMO」は、0歳から24か月までのお子さまと、その保護者の方を対象とした、子どもが参加することで成り立つ「体験の芸術」。子どもの即興的な反応や、パフォーマーと子どもたちで織りなすゆったりとした時間そのものが作品を完成させます。11時と14時の2回公演ですが、各回10組のみご参加いただけます。ご参加を希望される方は、まず抽選にご応募ください。8月9日まで受け付けをしております。

研修室2では、母親として子育て中の女性演奏家3人により結成された「トリオ・クーナ」による「わくわくサマーコンサート」をお贈りします。10時30分からの第1部は、0歳から未就学のお子さま向け。みんな大好き「アンパンマン体操」や、手あそびうたなど、親子でわくわく参加型のステージです。そして11時30分からの第2部は、小学生以上向けの鑑賞公演で、教科書に載っている曲やアニメソングなどを、クイズなども交えてお聴きいただきます。こちらは、窓口にて前売りチケット発売中です。

当日は、さらに知多木綿を使った工作体験や、知多警察署や知多市消防本部の協力による車両展示や防犯・消防体験、身近な職業体験、缶バッジづくり、リトミック体験、そして愛知県警察音楽隊や子どもコーラス「マルシュ」の無料の公演など、色々ご用意しています。夏休み終盤の思い出作りにぜひご来場ください!

さて、ここまで子ども向けの催し物をご紹介してきましたが、8月20日(土)17時からは一転、大人の時間です。毎回好評の「知多のクラフトビールと出会うジャズライブ」、今回はヴァイオリンの高橋 誠さんを中心としたカルテットです。この公演のチケットは窓口ほか、チケットぴあでも販売しております(Pコード:218-742)。

このほか、8月にはロビーコンサートがもうひとつ。8月6日(土)12時からは、オカリナアンサンブルのアンサンブルとこと~んが「夏のおかりなまつり」と題して演奏を披露してくださいます。

そして、この夏休みは、「ちたUMEブラス」(子どもの金管アンサンブル)がついに動き出します。先日、知多市内の各小学校から楽器をお預かりしたという記事を書きましたが、修理せずに使える楽器を1本ずつ手入れをして、新しい演奏家の手に渡せるよう、少しずつ準備をしています。もちろん修理しなくては使えない楽器もありますが、まずは使える状態のものについて、自分でできる整備を進めています。とても楽しみです!

さて・・・とても長くなってしまいましたが、先月から少しずつお話しさせていただいているこれからの知多市勤労文化会館の基本方針のひとつ、「まる・さんかく・しかくの法則」。続きは来月にまわそうかとも思いましたが、「さんかく」のお話をするには今月がちょうどいい。なので、もう少しだけお付き合いください。

先月お話した「まる」は、すべての芸術分野をまるっと見渡す、ということでした。さて、「さんかく」は、「すべての世代・属性を見渡す」ということです。0歳から100歳以上まで、障がいの有無、国籍、性別などにかかわらず、あらゆるバックグラウンドを持った方みなを意識した企画運営をおこないます。(「さんかく」なのは、たとえば世代のピラミッドのようなイメージです。)その一例として、というわけでもないのですが、今年の「キッズ・パラダイス」では、0歳から入場いただける公演をふたつご用意しました。

地域のみなさまに、ひとしく文化・芸術に触れていただくための大方針。残る「しかく」についてはまた来月。長々と最後までお読みいただき、ありがとうございました!

※催し物については、今後の感染症の状況などにより中止や延期の可能性があります。あらかじめご理解を賜りますよう、お願い申し上げます。

知多市勤労文化会館 芸術監督/館長
樫野 元昭

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