会館を彩る桜も少しずつ散り始め、会館に隣接する知多市役所では異動のあいさつまわりが活発になっています。ああ、今年度が終わるのだなあと、実感がわく一日を過ごしています。

劇場に関わるものにとっては、やはり例の感染症の一応の区切りが見える年度末になったことが一番感慨深く感じられます。ここ数年の非常事態においては、各所で配信ライブなどが普及し、アーティストたちが自ら発信するなど、ある意味芸術・文化との距離が縮まったという側面も確かにありました。思えば(もうほぼ忘れていましたが)わたし自身、動画の編集を練習して「ひとりアンサンブル」の動画を自分なりに作ってみたり、また、世界中の同僚たちとリモートで合奏するこんな動画(下記)にいくつか参加するなど、新しいことに手探りで挑戦する機会ともなったものでした。しかしながら、そんな中にも罹患・重症化され、またお亡くなりになった方々には、いま一度哀悼の念を表します。


今となっては懐かしい・・・。

でも、新年度早々、5月には5類への移行も控え、劇場という場所がその本来の姿に戻りつつあります。この一年間、以前から計画されていた事業をこなしつつ、新しい土地やそこに住むみなさまに出会えるように努め、岡田の演劇プロジェクトなど自分がこの街にできることを考え、できる範囲で実行しながら過ごしてきました。令和5年度はいよいよわたしのもとで計画された鑑賞事業がはじまります。配信もリモートも、新たな可能性としてはとても楽しいものですが、やはり劇場の空気感は代えがたいものがあるということも再認識しました。

5類に移行するとはいえ油断はせずに、安心・安全な環境で鑑賞いただけるよう、引き続き注意深く環境づくりを継続しながら、みなさまのお越しをお待ちしております。本年度はご利用ありがとうございました。令和5年度も知多市勤労文化会館をよろしくお願い申し上げます。

知多市勤労文化会館
芸術監督/館長 樫野元昭

 

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