Olá pessoal! (みなさんこんにちは!)知多市勤労文化会館 芸術監督の樫野です。きんぶんでは、今月18日(日)に«グルーポ・カデンシア ショーロ・ライブ»をおこないますが、その前日17日には、カデンシアのメンバーを囲んでホーダ・ヂ・ショーロをおこないます。
と、言われても何のことかわからない方も多いのではないでしょうか。自分で企画しておきながら、わたしも今日まで正直よく分かりませんでした。そもそも、ショーロという音楽にはじめて触れたのが昨年のこと。«地球映画祭»開催のあと、知多市に多いブラジル人家庭の方に届けられるよう、ブラジル音楽を演奏するグループを動画サイトで探していて出会ったのがはじめてでした。そして、動画を数々観た中でも「グルーポ・カデンシア」の演奏が素晴らしいと思い、出演をお願いした際に「ホーダもやりましょう」と言われたのが、「ホーダ・ヂ・ショーロ」という言葉との初対面でした。
ジャムセッションみたいなものらしい、というだけの知識で広報をはじめ、チラシを作り、公演当月まで来てしまいましたが、実はカデンシアに出演をお願いした直後くらいから、名古屋で定期的にこの「ホーダ」がおこなわれているという情報はキャッチしていました。その時点では、感染症の影響で中断されていたのですが、最近改めて調べてみると再開したという情報があり、ついに本日広報がてら参加してきました!
円頓寺商店街の、改装中のスペインバルの前に長机をならべ、総勢15名が楽器を持って囲んで始まった初ホーダ。何も分からん「無知の強さ」と言うべきか、とりあえず楽譜が前に置いてあったので、それをゴニョゴニョと演奏し始め、そのままリピートに突入・・・したところで横から優しく制する声が。「次はフルートの番。」即興のセッションという情報だけで参加したので、コンボジャズのようにテーマをみんなで演奏した後に各自のソロに移るのかな、と思っていたのですが、どうやら一人ずつ目配せをしながらメロディーの主導権を渡していくのが作法とこの時知りました。そこからか、と言われるに違いないのですが、今思えば、最初の曲の最初のコーラスをいきなり初参加・初見のわたしにひととおり最後までやらせてくれたその懐の深さに感謝です。
そして改めてゆっくりと聴いてみたこのショーロという音楽、するっと耳に入ってくるにも関わらず、とても不思議な音楽だと感じました。打楽器のリズムは基本的にずっと鳴っている(しかも16分音符で刻み続けている)し、メロディーも同様に動きがあり、シンコペーションも多いのですが、なぜか聴いた印象はゆったり、優雅なものが多い。雰囲気は都会的、そして感傷的。特に、転調で同じテーマのモードが変わる時(長調→短調)、なんともいえない独特の、心が締め付けられるような心地よさ(?)があります。
ちなみに、即興が大事、という予備知識から、ジャズのアドリブのようなものを想像していたのですが、(そういう瞬間も時にはありつつ)メロディーから大きく逸脱しない遊びで即興表現をするのかなという発見もありました。そりゃあメロディーを被せては立ち行きませんね。でも、初参加でも、ある意味参加しやすいのではないでしょうか。
今日のホーダでは順番に希望曲を出していき、自分の順番では唯一名前を知っていた作曲家・バロのNa Gloriaを選択。偶然にも最近入籍された方がいらっしゃったらしく、「結婚行進曲」っぽいメロディーが一瞬出てくるこの曲はいいタイミングでした。バロはトロンボーン奏者だったので、楽器にすんなり「腑に落ちる」曲で、自分としても今日一番マシだったかな・・・?? しかしみなさん、さすがに素晴らしい曲をリクエストされていました。いい曲いっぱいあるなあ・・・。
結局自分が楽しんだだけになってしまった気もしますが、17日のホーダがますます楽しみになったこの気持ちを少しでも共有できればと思います。今日は名古屋を拠点に活動されている名人の隣に座らせていただいたのですが、17日も参加いただけるとのことで、そこにさらにカデンシアメンバーが加わるとなると、これは参加しないという手はありません! 今日の参加者はフルートが2人、アコーディオンが1人、トロンボーンが1人(わたし)、鍵盤ハーモニカが3人、7弦ギターが2人、6弦ギターが1人、カヴァッコが2人、パーカッションが3人と、バラエティ豊か。きっとあなたの演奏するあの楽器も美しくまざるはず。
お待ちしています!
知多市勤労文化会館
芸術監督/館長 樫野元昭
(参考動画:楽器編成のためか今日のホーダより演奏はホットな感じですが、ホーダってこんな感じでした)
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